ソ・ジソブの復帰作から、アン・ヒョソプロウン(SF9)の話題作まで...韓国地上波3局の「2022年演技大賞」受賞予想

2021年度の「KBS演技大賞」の受賞者
2021年度の「KBS演技大賞」の受賞者

(C)KBS(画像は、2021年の模様より)

韓国で大きな反響を呼んでいる「財閥家の末息子」をはじめ、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」や「私たちのブルース」など、2022年も多様なプラットホームから質の高いコンテンツが多数誕生した韓国ドラマ界。K-POP同様、その人気は国境を越え、また新たなムーブメントを巻き起こすという好循環を生んでいる。

もちろん、面白いドラマを生んでいるのは、MBC、KBS、SBSといった歴史ある地上波3局も同様だ。毎年、年末にはその年を代表する作品や出演俳優、製作スタッフらに表彰する「演技大賞」が開催。2022年の地上波3局ドラマ作品から各局の"今年の顔"に選ばれるのは果たしてどの作品か?筆者の受賞予想も踏まえ、今年のヒットドラマを振り返ってみたい。

■2022 MBC演技大賞

2021年度の「MBC演技大賞」の受賞者
2021年度の「MBC演技大賞」の受賞者

(C)2021 MBC

2021年は最多9冠を受賞したジュノ(2PM)主演の時代劇「赤い袖先」が際立ったが、今年は粒ぞろいの混戦状態。注目は、医療ドラマと法廷ドラマ、そして手に汗握る復讐サスペンス...と"一粒で三度おいしい"意欲作「ドクター弁護士」。主演のソ・ジソブが、同じMBCで8冠を達成した2018年の「私の恋したテリウス~A Love Mission~」以来、4年ぶりの再栄冠を狙う。

対抗馬の筆頭は、イ・ジョンソクの除隊後初ドラマとなった「ビッグマウス」。ユナ(少女時代)との初共演作でもあり、キャストの豪華さ&話題性でスタート前から注目度は抜きん出ていたが、本編も視聴率は右肩上がり。前評判を凌駕する人気ぶりで、仕上がりの高さも証明した。

2021年度の「MBC演技大賞」の受賞者
2021年度の「MBC演技大賞」の受賞者

(C)2021 MBC

さらに、2021年は「恋慕」(KBS)が大きな支持を集めたロウン(SF9)による"冥途"が舞台のヒューマンファンタジー「明日」や、「赤い袖先」の枠で放送され"国税庁"の舞台裏を描いたイム・シワン&コ・アソン主演「トレーサー(原題)」といった異色作も、存在感を発揮しそうだ。

■2022 KBS演技大賞

2021年度の「KBS演技大賞」の受賞者
2021年度の「KBS演技大賞」の受賞者

(C)KBS(画像は、2021年の模様より)

「太宗イ・バンウォン」に代表される週末ドラマや、"イルイルドラマ"と言われる帯ドラマが安定した視聴率を獲得したKBS。それに加えて今年は"月火ドラマ"や"水木ドラマ"枠でスターぞろいの話題作が揃った。

"月火ドラマ"では、"時代劇のカリスマ"チャン・ヒョクの安定した演技が光った「最愛の敵~王たる宿命~」、イ・スンギとイ・セヨンのケミも話題の「法に則って愛せ」、ソ・イングク演じる"男巫"キャラの個性が際立った「美男堂の事件手帳」など、この面々だけでも激戦必至。ハ・ジウォン、カン・ハヌル、クォン・サンウのスター競演が話題を集めた「カーテンコール」が一歩抜きん出た印象だ。

2021年度の「KBS演技大賞」の受賞者
2021年度の「KBS演技大賞」の受賞者

(C)KBS(画像は、2021年の模様より)

"水木ドラマ"の顔ぶれも超豪華。KBS歌謡祭のMCにも抜擢された若手筆頭株ナ・イヌがソヒョン(少女時代)と共演する「ジンクスの恋人」をはじめ、D.O.(EXO)ことド・ギョンスの「真剣勝負」、チ・チャンウクの「あなたが願いを言えば」など意欲作が揃った。チェ・ジョンヒョプ主演で「ミュージックバンク」新MCイ・チェミンも出演する「時速493キロの恋」も気になる存在だ。大賞はもちろん、スターがひしめくKBS恒例の"人気賞"の行方にも注目したい。

■2022 SBS演技大賞

2021年度の「SBS演技大賞」の受賞者
2021年度の「SBS演技大賞」の受賞者

(C)SBS

有力候補は、2020年は「ストーブリーグ」(SBS)、2021年は「黒い太陽~コードネーム:アムネシア~」(MBC)...と立て続けに大賞を獲得しているナムグン・ミンの「わずか1000ウォンの弁護士」。受任料1000ウォンという"コスパのいい弁護士"の活躍を描く同作は、最高視聴率15%超を記録するなど"視聴率男"として信頼を得るナムグン・ミン主演作。3年連続大賞受賞の偉業も期待できそうだ。

イ・ジュンギは、主演作「アゲイン・マイ・ライフ~巨悪に挑む検事~」で、無念の死を遂げながらも"2回目の人生"で復讐に挑む熱血検事を熱演。ド派手なアクションも光り、同時間帯視聴率1位を記録するなどお茶の間の支持をがっちり掴んだ。

キム・ナムギル主演「悪の心を読む者たち」や、イム・スヒャン&ソンフンの胸キュンロマンス「私たちは今日から(原題)」、ソ・ヒョンジン&ファン・イニョプ主演「なぜオ・スジェなのか」など多彩なドラマが続いた今年のSBS。昨年「ホン・チョンギ」(SBS)で高い評価を受けたアン・ヒョソプは今回、オフィスロマンス「社内お見合い」が日本でも大反響。共演したキム・セジョンと共に授賞式のMCにも抜擢されており、主要部門の受賞に絡んでくることは必至だ。

「2022 SBS演技大賞」MC(左からキム・セジョン、アン・ヒョソプ、シン・ドンヨプ)
「2022 SBS演技大賞」MC(左からキム・セジョン、アン・ヒョソプ、シン・ドンヨプ)

(C)Jellyfish Ent./@The Present Co./@SM C&C

2021年度の「SBS演技大賞」の受賞者
2021年度の「SBS演技大賞」の受賞者

(C)SBS(画像は『2021 SBS演技大賞』より)

根強い人気を誇る時代劇や恋愛ドラマに加え、社会派作品の台頭も目立った今年の地上波ドラマ。今後のトレンドの行方を占うという意味でも、各局どの作品が栄冠に輝くのかが大いに気になるところだ。

文=酒寄美智子

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放送情報

2022 MBC演技大賞~韓国から生中継
放送日時:2022年12月30日(金)20:30~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV

生放送!2022 KBS演技大賞
放送日時:2022年12月31日(土)21:10~(予定)
チャンネル:KBS World

2022 SBS演技大賞
放送日時:2023年1月1日(日)20:30~
チャンネル:スカチャン1(KNTV801)、KNTV

※放送スケジュールは変更になる場合があります

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